オンライン資格確認導入の小ネタ

少しでも役立てば幸いです

WebORCAと、オンライン資格確認について

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WebORCAの使い勝手の改善について

WebORCAは高速で動くのですが、ここで問題なのは「カナの半角・全角が自動で切り替わらない」という動作でした。非常に操作性が悪く、困っておりましたところ、スカイエスエイッチの長谷川様から、情報を頂きました。(私が一番信頼しているベンダーさんです)その内容は、以下のような物でした。

https://www.orca.med.or.jp/receipt/download/jammy/jammy_install_52.html#ubuntu-input

の中程の説明にある、別タブでORCAMOクラウド拡張の画面から「オンプレサーバーのIPアドレスを指定する」を有効にし、サーバのIPを入力後「完了」を押下するという物です。これで、見違えるような動作をするようになります。説明にはWindowsでは行わなくて良いとありますが、行わないとダメだという事です。なお、クライアント端末、全てで設定を行ってください。

オンライン資格確認について

医師会を通じて「マイナンバーカードを目視確認で使う」という通知が来ました。こちらになります。これは事実上「顔認証を機械でやらなくて良い」という言ってるような物です。説明の最後に「顔認証リーダーで、マイナンバーカードを読み込ませる」とありますが、汎用リーダーで全く問題有りません。顔認証をするリーダーは「リーダーを作っているメーカーへの救済策」であったと疑われても仕方がない、グズグズっぷりであると思います。

先日、初めてマイナンバーカードで受診される方が来院されましたが、機械を切り替えたりする関係で、お待たせしてしまいました。この方の場合も「暗証番号と、目視確認」だけで、ORCAにデーターが無事に送られております。設定と操作に関しては、こちらをご覧下さい。

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WebORCAとオン資(2023年5月7日 追記あり)

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WebORCAとは

WebORCAというのは、インターネット経由で無いと操作できないという訳ではありません。

「Webブラウザ(Chrome)で動作するORCA」

の事であり、クラウド版と、オンプレミス版(院内にサーバーを設置する)があります。説明書通りに導入すれば、インストールは本当に簡単です。(Debian Sarge/Etchの頃とは比較になりません)データーの移行も(慣れていれば)容易に行えます。今まではJavaで動作をしていましたが、ブラウザベースとなりますので、非常に高速に動作します。ただWebブラウザならではの問題も有るので、多少の慣れは必要です。特別なソフトを導入せずに動きますので、ORCAサーバー側で使うことを考えなければ、Ubuntuの日本語入力設定などは行わなくても動作します。

以前の物は「同時に同じ人を操作出来ないようにするための縛り」が大変にキツく、情報削除をしないと、操作が出来なくなるケースもありましたが、その点も緩和されて使いやすくなっています。

使い勝手の違うところもあります。日本語入力モードが少々変わっています。「今までは、自動全半角に切り替わっていたところが、切り替わらなくなった」場面に遭遇する事が少なくなく、その点は注意が必要です。

WebORCAとオン資

WebORCAは、元々オン資がある事を前提に作られていますので、以前のように「後付けでソフトを導入する」という手間はありません。(オン資端末につなぐための設定は必要ですし、ツールのインストールは必要です)確認動作も非常に素早く行われます。Windows10IOTでの接続は、問題なく接続出来たのですが、Windows11は当初接続が出来ませんでした。ところが、操作をしているうちに、なぜか突然接続が出来るようになりました。理由はよく分かりません(汗)設定は殆ど変えていないのですが、唯一変更したのは「C:¥OQSディレクトリも(他のfaceディレクトリなどと同じように)共有ファイルとして登録した」事ぐらいですが、これが効果があったかどうかは分かりません。同じような経験をされている方は、試してみてください。いずれにせよ、オン資の接続は格段に簡単になったと言って良いでしょう。

WebORCAを使う時に設定しておきたいこと

「これはやっておいた方が良い」という設定をご紹介します。

1:Chrome起動時にORCAが立ち上がるようにする

上記のように「設定」>「起動時」にORCAが立ち上がる設定をしておきます。

2:ホーム画面を押すと、ログイン画面に戻るようにしておく

時にはORCAが反応しなくなってしまう事もありますので、その時の対策として「ホームボタンを押すとログイン画面に戻る」設定をしておきましょう。ついでに、ブックマークバーを消去して、表示範囲を広げる方法も書いておきます。

3:CDなどで提出する場合のセッティング

「ORCAのインストールマニュアル」の中で「クライアント環境の構築」という章があります。この中で「4. GoogleChromeの追加設定をおこないます」の(2)ダウンロード設定は、CD提出の場合に混乱を招く可能性があります。ここでは「ダウンロード前に各ファイルの保存先を確認する:OFFに設定」とありますが、OFFにすると、CDのイメージファイルを作成するときに、保存場所を聞いてくれなくなります。

国保と社保のデーターを、別々のクライアントの場所に保存するケースでは

「ダウンロード前に各ファイルの保存先を確認する:ONに設定」

する必要がありますので注意してください。

4:アイコンを変更

起動するのがChromeではわかりづらいと思いますので、専用のアイコンをつくりました。Windows版のみですが、ご自由にお使いください。

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バックアップ時のトラブル対応(追記あり)

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EFIのエラーが出て動かなくなる

問題点:バックアップのディスクを再利用する場合には、1つ大きな問題があります。それは「EFI」という物です。これは、Windowsのブートをする領域に書き込まれるデーターなのですが、デュプリケーターでコピーしてもEFI領域のデーターが残ってしまう事があるのです。そういうケースでは、起動時に「windows.efiにエラーがある」と言われて、起動できません。こうなると、色々な復旧を試みてもだめなのです。

対策:こちらの記事のように「diskpart」を使い「clean」すると、ディスクがまっさらになります。これでも消えないときは、さらに突っ込んでEFIを削除する必要があるかもしれません。動画がありますので、参考にしてください。

EFIシステムパーティションの削除方法

これで削除した後に、また「clean」を実行してみて下さい。この後で、コピーを実行してみましょう。

(追記:これでもうまく行かないケースがあります。更に検証中です>SSDの不良だったようです)

買ったディスクの容量が小さかった

問題点:同じ「1T表記」のSSDディスクを購入しても、メーカーが違うと容量に違いが有るケースに遭遇します。同じ容量のディスクを買ったはずなのに……良く調べると「最初に使っていたディスクは約950G。新しく購入したものは約930G」という事がありました。この場合「ハードディスクデュプリケーター」は使用できません。

対策:ソフトウェアでバックアップを取ります。容量の小さいディスクにバックアップを取るを参考にしてください。

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Hi-CARAがパスワード絡みで動作せず

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当院で経験した「一度動作を確認したオン資のカメラ端末」が、動作しなくなるというトラブルが生じました。基本的に自分で設定をいじらなければ、問題は無いのですが、セキュリティの問題などで「顔認証端末のパスワードを変更した時」に生じた問題です。

顔認証パスワードの変更を行いたい時

オン資で「顔認証用アカウント(F0で始まるアカウント)」でログインした後に、パスワードを変更することが出来ます。この時は「古いパスワード」「新しいパスワード」を入力することで変更できます。新しいパスワードは、ダウンロード・メール確認などは、有りません。「パスワードを予め決めておき、メモ帳などで記載。これをコピーして入力する」などの方法を取った方が安全だと思います。

顔認証パスワードを忘れてしまった時

顔認証パスワードを忘れてしまった時には、管理者でログインして「パスワードをリセット」する事ができます。システム側からパスワードが発行されますので、必ず「ダウンロード」ボタンを押しておきましょう。

顔認証アカウントを削除すると、再発行は?

顔認証アカウントに限らず、管理者でログインして、アカウントを削除することは出来ます。後述するトラブルの対応の為に、一度アカウントを削除した事があるのですが「以前作ったアカウントを、再度指定する事」が出来ないのには注意が必要です。例を挙げて説明します。

「F00」というアカウントを持っていたが、これを消去したいとする

管理者でログインして、アカウントを削除する

再度、新しいアカウントを取得する時に「F00」というアカウントを再度使おうと思うと「直前に使ったアカウントです」と出て、登録できない

「F01」など別のアカウントを使えば、再登録する事が出来る

アカウントを変更した時のHI-CARAの設定

HI-CARAは「オン資端末の電源を入れただけで、接続ソフトウエアが起動する」様になっています。これが、顔認証パスワードを変更した後に「トラブルを起こす事」があるのです。接続をする時の、ソフトウエア「顔認証付きカードリーダー管理アプリケーション」(以下「認証アプリ」と略します)を、もういちど思い出してみましょう。ユーザIDとパスワードを記載するところがありましたね。顔認証アカウントの設定を変更したら、直ちにこれを変更しないとダメなのです。

当院では、うっかり「直後に設定」し忘れました。そうすると、Hi-CARAがエラーで止まってしまうのです。これを数回繰り返すと「顔認証アカウント」自身がロックされてしまい、接続が出来なくなってしまうのです。細かい説明は、こちらに有ります。でも、これ読むのは大変なのです。これ以降は、トラブルの連続でした。

パスワードのリセットを行った後で、認証アプリで設定を作り直すも「機器のIDがダブっている」というエラーで止まる。アプリで設定変更はダメ、削除後に再度設定してもダメでした。

「認証アプリ」など、ソフトウエアなど一式を削除。再度インストールするも、IDのダブりで止まってしまう。

新しい顔認証IDを作って、パスワード設定をするも、同じエラーで止まる。

結局の所、バックアップをとってあったシステムでの復旧をする事になりました。(バックアップは重要です

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Hi-CARAと汎用カードリーダー、どっちを使う?

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実は、汎用カードリーダーと、カメラ付きリーダーでは、一長一短あります。基本的には、どちらかしか使う事ができませんので、よく考えて選択しましょう。

汎用カードリーダーは持っていた方が良い

カメラ付きリーダーを使って解ったことは「汎用カードリーダーは持っておいた方が良い」という事でした。あくまでも機械が正常に作動することだけを考えて作られたオンライン資格確認システム。高齢者・認知症患者さん・知的障害のある人も多く来院するのが、医療機関である事を考えていないのです。もしもカメラ付きリーダーしか無い場合で、マイナンバーカード受診をした時の事を考えてみましょう。

カメラ付きリーダーで顔認証をします

顔認証が上手くいかない時には、暗証番号入力が必要になります

暗証番号も忘れてしまっている場合に、Hi-CALAでは「目視確認」が出来ません

つまり「顔認識が上手く行かず、暗証番号を忘れている場合で、マイナカードだけで受診をされるケースでは、カメラ付きリーダーだけでは対処出来ない」のです。なぜ最初から、国は汎用カードリーダーも含めて配布しなかったのでしょうか?

実際には「どちらか片方」しか使えない

現在のオンライン資格システムでは、一台の確認端末で「カメラ付き」「汎用」の両方のリーダーを、同時に接続することは出来ません。使い分けが必要という事になります。(後で、解決方法が無いかどうか検討をする予定です)

手軽さでは、汎用リーダーの方が優れています

汎用カードリーダーは、狭いスペースで使う事が出来る

コンセントが不要な分、コードの取り回しなども楽である

カメラ付きリーダーでは、マインナンバーカードをケースに入れたままでは本人確認は出来ません。汎用リーダーでは、カードケースに入れたままでも本人確認は可能

確認方法は、カメラ付きリーダーが優れています

当院で使用しているORCAとの連携について、お話をいたします。

Hi-CARAの場合

パソコンの電源さえ入れれば、確認のためのブラウザを立ち上げなくても、自動で確認をする事が出来ます

汎用カードーリーダーの場合

確認のためには、いくつもの手順を踏まなくてはなりません。

確認のためのブラウザを立ちあげる必要があります。

マイナンバーカードの確認画面から、カードを読み込みます

「ダウンロード」ボタンを押したのち、右上にある「保存する」ボタンを押す必要があります

本人確認の安全性に関しては、カメラ付きリーダーが一歩リード

一番安全性が低いのは「汎用リーダーでの目視確認のみで、暗証番号入力を行わない」ケースです。「他人のマイナンバーカードに、自分の写真を巧妙に貼り付けてごまかす」という方法があります。外来の受付は「写真が貼り付けてあるなどの加工がされていないかどうか」を確認する必要があると言えます。

「汎用リーダーで暗証番号」というのは、実はカメラ付きリーダーで「顔認証が出来ない時と同じ」で、クレジットカードと同じ方式ですので、実用的と言えるでしょう。

カメラ付きリーダーの本人確認が、どの程度なのか下記の様に簡単に検証してみましたが、割と本人認証の安全性は高いようです。

「マイナンバーカードの画像部分に、他人の写真を貼り付ける。カメラに向けて、印刷された顔写真を向けてみる」→認識されず

「マイナンバーカードに印刷された顔写真をスキャンして印刷。この紙を、カメラにかざしてみる」→認識されず

どちらを選択するのか……

さて、どちらのシステムを採用するのかは、考えどころです。正直な所、使い分けと成るのでしょう。

かかりつけの患者さんが多い医療機関では、殆どが「顔パス」でしょう。カメラを使う必要がありませんので、汎用リーダーで、目視確認で良いでしょう。時に来る新患さんだけ、暗証番号入力で対応し、暗証番号を忘れた方はカメラを使うか、目視確認となります。

新患が多く、スペースに余裕がある人は、確認のための作業がいらない「カメラ付き」のものが良いでしょう。顔が読み込めない時には、暗証番号入力という事になります。暗証番号を忘れてしまっている時には、汎用リーダーを使う事になります。

これからの機械に期待するもの

カメラ付きリーダーを実際に使ってみて「馬鹿だな」と思うのは「取り込みに失敗した時のことを考えた作りになっていない」ことです。リーダーの買い替えには、国はお金を出しません。製造メーカーは、10万円以上するリーダーの買い替え需要を見越していると思います。酷い話であると思いますが……

カメラ付きリーダーにも、目視だけで確認出来るモードを付ければ、一台で作業を全部完結することが出来たが、そうはなっていない。

携帯電話のように、背面にもサブディスプレイが付いていて切り替えられれば、事務員が顔写真を撮影する事が出来たはずです。

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システムのバックアップを取る方法(追記あり)

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バックアップのための機材

追記:(ディスクを再利用する場合には、この方法ではインストールに失敗する事があります。機械を買わなくても、ソフトウエアでのバックアップ、小容量ディスクへのも可能です。別の記事を御覧下さい)

最近のパソコンにはM.2SSDという高速のメモリータイプの起動ディスクが使われています。確かに高速で動くのですが「突然全部のデーターが飛ぶ可能性がある」「安価に丸ごとのバックアップを取るのが難しい」という事で、SATAタイプのディスクを使っています。これですと、安価にバックアップが取れるからです。

この部分を取り外して、バックアップを取ります。当院で準備しているのは、次の様な器具です。

ハードディスクデユプリケーター:SSDのディスクをコピーする機械です。これはかなり古い型なのですが、それでも十分に使う事ができます。ディスクを丸ごとコピーする物です。ソフトウェアでコピーする事も出来ますが、Windowsにしか対応していないものが多いのです。例えばORCAのOSはLinuxですが、関係なくコピー出来ます。「他のOSでも、丸ごとコピーする事が出来る」「パソコンを使わずにコピー出来る」ので、大変にお手軽です。

ハードディスク:パソコン購入時についていたオリジナルのハードディスクです。安全のために、購入時に丸ごと他のディスクにコピーをとり、バックアップしています。完全にシステムが出来上がってしまえば、中身は消してしまっても良いでしょう。

SATAタイプのSSD:パソコン購入後に購入した、2と同容量のSSDです。1を使って、購入直後のパソコンの内容を、丸ごとコピーしています。実際のインストールは、コチラのディスクで行っています。4と間違えないように、シールが貼ってあります。

SATAタイプのSSD(バックアップ用):運用開始出来る環境が出来上がってから、バックアップを取るためのSSD。3と同じ物を買ってしまったので、どちらがオリジナルか迷うことがありました。ラベルのデザインが違う、他社製品を使うのも良いかもしれません。(追記:他社製品を買う時に、同じ容量だと思っても、微妙に違う容量の場合がありますので要注意です。その場合の対処方法は、今後追記予定です)

外付けディスクキット:2.5インチのハードディスクやSSDを、外付けディスクにする為のキット。これがあると「どっちがオリジナル?」と迷ったときに確認出来ます。また、余ったディスクを、外付けのハードディスクにする事も出来ます。デユプリケーターがあれば、これは外付けディスクとして使う事もできますが「大きすぎる」という事と、他社製品などで「外付けディスクとして使っていたら、ディスクが損傷した」という話も聞いていたため、こちらを使っています。

コピーをする

コピー元と、コピー先のデーターを間違えないようにして、スロットに差し込みます。

後はコピー開始のボタン(本機の場合cloneボタン)を押すだけです。コピーには時間が掛かります。

100%コピーが終わりますと、コピーが出来ています。これで万一の時にも安全です。

バックアップした後の注意

ディスクに問題の無い限り、めったにバックアップには失敗しません。ですが、一応「正常にバックアップがとれているかどうか」は、確認した方が無難でしょう。本体にセットしても良いですし、外付けディスクキットで、確認しても良いでしょう。このバックアップの機械は、とても便利なのですが、特殊なことをやろうとする時には注意が必要です。

1:容量の違うディスクにコピーをした場合

本製品では「コピー先のディスク容量が大きい場合は、コピー元の小さなディスクとしてコピーされてしまう」仕様になっています。例えば、元のディスク容量が500Gで、新しいディスクが1Tだとしても「500Gのディスク」としてしか使えないのです。この場合は、ディスク管理ソフトウエアで、容量を調整する必要があります。以下のソフトウエアを使っています。

AOMEI Partition Assistant Standard

2:同じ型のパソコンで使おうとコピーした場合

例えば「同じ型のパソコンを購入して、丸ごとコピーすれば、同じパソコンが簡単に作れる」という使い方をすると、問題が生じる事があります。一見問題なく動いているように見えても、ネットワークにアクセスすると動かなくなってしまう場合があるのです。これは「パソコンのMACアドレスまで、丸ごとコピーしてしまう」のが原因となります。その場合、自分でMACアドレスを変更するなどの方法をとらなくてはなりません。こちらの記事を御覧頂き、対処をする必要があります。

PCのMACアドレスを確認して変更する方法 – Windows10

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オン資とORCA

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どんな事が出来るのか

受付した時に、その保険証が有効かどうかをチェックすることが出来ます。また、枝番や住所の違いなどをチェックする事ができます。では、本当に便利になったのかというと、「オン資」の恩恵は、現状では「思った程大きくない」気がします。

患者登録や診療行為の時に、現在の保険証が有効かどうかをチェックしてくれる

枝番をつけるのは、簡単になった

無効な保険証があったからといって、新しい情報に自動的に書き換えられる訳では無い

オン資端末に、保険証・記号番号・生年月日を入力して表示されたデータは取り込めない

オン資端末での、一手間が必要になる。

オン資をORCAに、自己導入する場合

オン資をORCAで使うためには「ソフトウエア」を、レセコンサーバー側に導入しなくてはなりません。その辺りの準備・導入後の操作については、下記に説明があります。

日医標準レセプトソフト オンライン資格確認

自分で導入するマニュアルと、操作マニュアルがありますが、説明が褒められた物では無いのです。私は、ORCAを自分で導入している関係で、この説明書に従って自力で導入をしましたが、大変苦労しました。

サーバー側にソフトを導入

クライアント側(入力端末側の準備)

基本的には、書いてある通りに導入すれば良いのですが、サーバー側にソフトを導入する場合には、下手にいじりますと、レセコンそのものが動作不良に陥ります。ある程度Linuxの知識が必要になりますので、レセコンの保守をベンダーに任せている場合には、そちらでの対応をして貰えば良いかと思います。気を付ける点は、以下の通りです。

ソフトウェアのインストールと、アンインストールについての知識が必要です。

Ubuntuでのファイル共有で、/etc/fstabを設定する必要があります。変更前の設定のバックアップをちゃんと残しながらやって下さい。

ソフトウエア導入時にパッケージエラーが出る

導入には、2つの手間がかかります。

ORCAサーバー側にjma-receipt-pusherというソフトをインストール

レセコン端末に、onshi-toolsというソフトをインストール

onshi-toolsは、最初はWindows版を入れたのですが、バグがあったり、常に動かし続ける必要がある事から、ORCAサーバーに直接導入してしまいました。途中でパッケージエラーが出てしまい、インストール出来ないという場面に挿入しました。この場合のパッケージの再導入については、こちらの記事が役立ちました。

1:まずは、中途半端に導入されたソフトを削除します。

sudo apt remove –purge 導入するソフト名sudo apt cleansudo apt autoremove

2:次に、念のためにパッケージを再構成しますsudo dpkg –configure -a

3:再度ソフトウエアをインストールします

sudo apt install 導入するソフト名

マイナカードを読み込む為の設定

これは、本当は導入説明書に書くべき重要な事なのですが、記載してありません。ORCAがマイナカードのデーターを送るための設定には1つ忘れてはならない事があります。それは「ダウンロードする場所の設定」です。これを忘れると、ORCAとの連携が取れません。

ORCAにマイナカードの情報を送るためには「特定のフォルダ」に、Edgeで一度マイナカードの情報を書き込みます。この書き込まれた「特定のフォルダにあるデーター」だけを、ORCAが取り込むのです。ところが、初期設定では、ファイルの保存先は「C:\Users\<ユーザー名>\Downloads」に設定されています。ところが実際には「C:\OQS\face」にダウンロードしなくてはダメなのです。そこで、Edgeのダウンロード先の変更方法は、下記の動画が解りやすいでしょう。動画中では、新しいフォルダを作っていますが、ここを「C:\OQS\face」に置き換えて下さい。また「ダウンロード時の動作を毎回確認する」もONにして下さい。これは、次の項目で理由を述べます。

起動する順番に注意

オン資のシステムが出来上がっていても、正しい順番でレセコンと繋がないと、使いこなすことが出来ません。(例えば、自動で資格が有効かどうかをチェックしに行く機能が十分働きません)

①オン資のパソコンで、資格確認が出来るようにしておく

②その後で、レセプトのクライアントソフトを立ち上げる

この手順は守って下さい。

もし自力でORCAを運用している方で「共有ファイルにアクセス出来ない」というエラーが出たときは、レセコンサーバー側で

sudo mount -a

を実行して、再度ファイル共有が出来る事を確認して下さい。

Edgeのダウンロードには、一手間必要

オン資の画面で「ダウンロード」を押すと、データーがダウンロードされる……筈なのですが、実はもう一手間かける必要があります。オン資のデーターはXMLファイルという物なのですが「Edgeは、もう一手間かけないと、XMLファイルをダウンロード出来ない」のです。

詳しくは、こちらのPDFファイルを御覧下さい。

当院で使っている簡易マニュアルも、こちらに上げておきます。

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レセコンとの連携では、ファイル共有が鬼門です

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ルーターの設定

無事に資格確認できておられる方の場合でも「レセコンとの連携」が難しいケースも多いのではないでしょうか。ここでは、私も躓いた所を含めて、お話したいと思います。レセコンや、他のパソコンとの接続をする場合、IPアドレスでアクセスを制限する事になります。下記の例を見てください。

この例では「HGWとオン資パソコンのみ192.168.1系列」それ以外は「192.168.100系列」となっており、制限がついております。ルーター(上記では Wifi ルータ-)は大変賢くて、192.168.100系から192.168.1系列への橋渡しをしてくれます。この為に、系列の違うところであってもレセコンを接続できるのです。

逆に言えば、このルーターの設定がうまくいっていないと、接続ができないという事になります。パソコンが、相手と接続できているのかどうかを調べるにはPINGという命令を使います。こちらの説明が分かりやすいでしょう。PINGが成功していない場合には、ファイル共有はできませんので、設定をもう一度見直してみましょう。

ポート445問題

問題はPINGが通るのに「ファイル共有ができない」という場合です。この場合は、ルーター等の設定に問題があるかもしれません。もともとファイル共有は「ポート」という出入口番号を使って行われています。しかし、特定のポートを使うため「そこを狙えば情報を盗めるかもしれない」という弱点になっているとも言えます。ルーターは、時として「特定のポートを閉じてしまう設定」をしていることがあるのです。中でも「ポート445」は、ファイル共有に必要なのにも関わらず、セキュリティ上で問題がある……相反することで大変困ります。そこで、次のように設定をしています。

つまり「インターネット接続は445を閉じる」「院内・家庭内では445を開放」という設定をするのです。ポートを開けるかどうかという設定ですがNECのルーターや、NTTのHGWでは「IPV4パケットフィルタ」で設定する事ができます。

IPアドレスでないと、フィル共有ができない場合(Windows10)

導入説明書を読みますと「¥¥オン資パソコン名¥ディレクトリ名」などでファイル共有ができているかどうか確認しろという言葉が出てきます。ところが、実際にやってみると全く読むことができません。しかし「オン資パソコン名」の代わりに、「オン資パソコンのIPアドレス」を指定すると、ファイル共有ができるという場合があります。これは「IPアドレスとパソコン名を結びつける情報を持っていないので、接続できない」のです。この設定は

C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts

にあります。書き方は、こちらを参考にしてみて下さい。オン資の例を挙げてみます。

共有したい「相手のパソコン名」=onshi

共有したい「相手のパソコンのIPアドレス」=192.168.1.110

の場合、接続したい方のパソコン側(オン資パソコンでない方)のC:\Windows\System32\drivers\etc\hostsの最後の部分に、一行書き加えるだけです。(サンプルでは最後の赤い部分のみ付け加えただけです)

これでも接続できないときは「資格情報マネージャー」を見てください。(ここに気が付かず、ORCAメーリングリストの先生に教えて頂きました)

ここの設定で上記の様に、資格情報が登録できていないと、接続できないことがあります。

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実際に導入してみましょう(注意点など)

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インストールに必須の資料を確認します。

こちらの説明書をダウンロードして、USBメモリ等で「オン資用パソコン」で読めるようにしておきましょう。

導入で参考になるサイト

カルテメーカー.番外編「オンライン資格確認システムの導入方法(その1)」

こちらからの一連の記事が読めるように、タブレット・他のPC等を用意しましょう。

汎用カードリーダーの導入についての注意

大宮医師会報の通り、オン資専用として安価な「パソリRS-C300/S」を購入しましたが、こちらは日本医師会の資格証には対応していません。医師資格証対応があるリーダーは、以下の通りです。接触型とは「カードを差し込んで使うもの」非接触型とは「タッチするだけで使える」物です。

https://www.jmaca.med.or.jp/service/

なお、パソリの導入動画は、下記の通りです。

オン資パソコンのWindowsを導入する時に気を付けたいこと

Windowsのインストール前には、LANケーブルは繋がない。これでマイクロソフトのアカウントに登録しなくて済みます。アップデートは、インストール後に行いましょう。

パソコン導入直後の利用者の名前を、最初からOqsComAppで登録してしまうと、インストールマニュアルにある「アカウントの追加」は、不要になります。

Windowsでは「ログインの時にパスワード入力をしなくても済む設定」が出来ますが、これは使わないで下さい。他のパソコンとのファイル共有で、問題が生じます。

Windowsのインストールが終わってから、LANケーブルを繋ぎましょう。

最新のパソコンだと「.NET Framework4.8」「Microsoft Edge」は、最初から導入されていることが多くなっています。インストールを試みて「既に最新版の場合」だと解った場合は、再度の導入は不要です。

ONS登録済ませましたか?

拡張プラグインインストーラーなどで「医療機関等ベンダーより入手」等と書いてあるのは、「医療機関等ONS(ベンダー向けサイト)」から入手します。これは、登録してからでないと使えませんので注意して下さい。

登録方法は「こちら」の「必要なファイルをダウンロードするために」を御覧下さい。

電子証明書に関する注意

電子証明書は、郵送で書類が送られてくるまで使えません。インストール前に申し込みをしましょう。ダウンロード期間は180日らしいので、それ以降にインストールする方は、注意が必要です。以下から申し込んで下さい。有料です。こちらです。(リンク更新されています)

電子証明書は、オン資パソコンでしかダウンロード出来ません。パスワードを忘れないこと・バックアップを取ることは、必ず守って下さい。ダウンロードは、説明書にあるリンクから辿るのが良いとの事でした。

電子認証が郵送で届き、パソコンに導入しただけでは、オン資は出来ません。別のパソコンで「医療機関など向けポータルサイト」にログインして(オン資パソコンでは接続出来ません)「オンライン資格確認利用開始・変更申請」の脇に「通知書をダウンロードする」が表示されていない時には、まだ使う事が出来ません。

「NTTのお客様番号・証明書の支払いをどうするのか」というデーターを入力します。「オンライン資格確認利用開始・変更申請」のリンクを押し、データーを入力して下さい。説明書にもある通り、お客様IDは「光回線のお客様ID」の事で、ONUやHGWの橫にシールが貼られています。これに記入をして、相手が確認すると、初めて電子証明書が使えるようになります。

オン資のシステムをインストールします

基本的には、説明書通りに進めていきます。誤字入力が失敗の元ですので、できる限りコピーしておいたマニュアルの文字を、マウスでコピーして行うと良いと思います。また、よく使う文字などは「メモ帳」などのアプリ(ソフト)で予め、メモを取っておくと良いでしょう。

いくつかの「間違えやすいところ」があります。

プロキシサーバーの設定で、名前が長いので間違えやすい。資料からコピーすると良いでしょう。

プロキシサーバーを設定すると、他のネットにつながらなくなります。

ファイルの共有の設定で、躓く事が多いかと思います。レセコンとの連携をする時は、レセコン側のファイル共有なども必要になります。この設定については、説明書には余り書いてないので、他のサイトの情報などを参考にしてください。

どこまで設定したのかを、ちゃんと解るようにしておきましょう。

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回線接続の例

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当方での回線接続は、次の様になっております。HGWとは「ホームゲートウェイ」の事で、ONU(光回線をパソコン用の回線に変換する装置)と、一体型の物を使っています。

接続:フレッツ光(プロバイダがIPV6対応をしている事を確認して契約)

光電話:あり

ONUもしくはHGWから、オン資専用のLANケーブルを1本引かなくてはならない

IPV6ルーターが必要ない場合もある(上記の場合は必要なし)

IPアドレスの配布(参考例)

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